日本相撲協会の使命とは?

公益財団法人日本相撲協会と言えば皆さんどんなイメージをお持ちでしょうか?

私は一言で言えば「怖い」イメージを持っています。

力士上がりの強面の親方衆が要職に就き、鶴の一言で物事が決まってしまうような。。。

職員の方々も親方の顔色を伺いながら言いたいことも言えないような?そんなイメージです。

振り返れば時津風部屋の弟子暴力致死事件、八百長問題、野球賭博問題、そして日馬富士傷害事件から貴の乱まで様々な事件が続き、世間はその度大騒ぎ、テレビではコメンテーターが怒鳴り声をあげて「絶対許せない」と憤慨し、ネットでは「さー今こそ首をつるせ!」の大合唱!それでも国技館は連日超満員札止めが続く。まか不思議な状態ですね。それにしてもここ最近はSNSの普及によりこれでもか!と言わんばかりに日本相撲協会は袋叩きに合っています。しかし日本相撲協会は省庁では無く、法人です。協会の親方衆や理事の方々は政治家でもありません。協会職員の人たちは官僚や公務員でもありません。暴行致死事件や傷害事件など刑事事件に発展しているものは別格として、その他一連の騒動でそこまでボコボコに世間から打ちのめされる筋合いはあるのでしょうか?

一体日本相撲協会とは何なのか?あるべき姿と果たすべき使命とは?少し考えてみたいと思います。



まず公益財団法人とは何ぞや?そこから見てみようと思います。

一般財団法人のうちで、公益法人認定法にもとづき行政庁から公益性を認められた財団法人を公益財団法人といいます。

公益を目的とした事業は非課税になるなど税制上の優遇措置をうけることが可能になります。

公益目的の事業として認められているのは

「学術、技芸、慈善その他の公益に関する事業であって不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものをいう」

と規定されています。

なるほど、元々公益を目的とされる財団法人から更により高い公益性を求められた法人に対して許可された法人なのですね。

以下は日本相撲協会ホームページより定款の一部を抜粋いたしました。

(目 的)
第3条 この法人は、太古より五穀豊穣を祈り執り行われた神事(祭事)を起源とし、我が国固有の国技である相撲道の伝統と秩序を維持し継承発展させるために、本場所及び巡業の開催並びにこれを担う人材の育成、相撲道の指導及び普及、相撲記録の保存及び活用、国際親善活動を行うと共に、これらに必要な施設を維持及び管理運営し、もって相撲文化の振興と国民の心身の向上に寄与することを目的とする。

となっています。

平たく言えば「相撲の文化を守り、伝え、公開して国民の心身の向上を目的とする」というとこでしょうか?

そういう意味ではまず土俵の上で国民が一喜一憂すること、そして連日満員になるくらい国民に支持されているという事は公益財団としての役割は果たしているのかな?と思います。

しかし最近は土俵外での話題が非常に多く、やれ「理事長首にしろ」「公益財団法人取り下げろ」など聞くに堪えれない内容を耳にします。

何かあるたびに「次は誰の首を吊るすんだ?」なんていう乱暴な話になりますが、果たしてそこまで言われなくてはいけないのでしょうか?

私はネットで炎上している内容にガソリンまき散らすような事をするのもどうかとは思いますが、公益事業を通じて税制優遇を受けているのであれば、「最低限の透明性」と「国民の理解」はある程度得ていないといけないのかな?とも思います。

その為には「財務、業務内容の公開」と「説明の義務」が生じてくるのかな?とも思えます。

「財務、業務内容の公開」は公式サイトでも閲覧できるので良いとして、「説明の義務」これが厄介ですよね。

協会の親方衆は説明下手だから。。。どうしても人気者のいう事が正義になってしまう節がありますよね。

ただ、これも同じ事実でも伝え方、伝わり方だったりするんですよね。「平成の大横綱貴乃花」が立ち向かう「協会理事会の悪の中枢!」

となっていればメチャクチャ面白いじゃないですか!「貴乃花頑張れ!!!」となりますよ。

メディアも協会とは持ちつ持たれつなんだから、もう少し報道の仕方を考えてほしいとは思います。

いづれにせよ、日本相撲協会は相撲文化を通じた公益事業を生業としております。

その公益性とは見ている我々を「相撲を通じて」楽しませてくれればよい事であり、その目をやはり土俵に向けたいものでありますね。

 

大相撲.jp」は大相撲のありとあらゆる記録を集めた「大相撲博物館」です!



Author: ozumojp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA